我が国では多くのプラントで高経年化が進むほか、高度な知見をもったベテラン従業員が引退の時期を迎えつつあり、このような中で、ヒトを補完するようなＩｏＴ、ビッグデータ等を活用した新技術の導入が重要とされており、こうした企業の先進的な取組を促進するため、必要な制度整備等が実施されることとなった。本事業においては、新技術を活用した自主的な取組を行う事業所を産み出すために、これまで十分に活用されていないコンビナート事業所等の設備データやテキストデータ（引継書、業務日誌、ヒヤリ・ハット事象等）等の情報・データ（以下、「ビッグデータ」という。）を活用した、事故等の予兆検出、事故未然防止のための気づきの提供等のための実証を行い、保安における情報技術・各種データ活用等の有効性を検証するとともに、必要な制度改正に役立てる。 なお、ＩｏＴ、ビッグデータ等の新技術については、情報量が多くなるほど、事故予兆モデル等の有効性や利便性が向上する可能性があり、このため、より実効的な技術導入促進のため、プラットフォーム（事業所を超えて情報・データ等を活用する仕組みを構築したシステム等）のあり方についても検討を行った。